●報告書 XIX


<報告>

企画:レオナルド・ダ・ヴィンチのヘリコプターを飛ばそう


← 15世紀末にレオナルド・ダ・ヴィンチがスケッチしたと言われるヘリコプターの原型。
実はこのアニメチップ、ずいぶん前からサーバーに置いてあるんですが、何年も日の目を見ることが無かったんです。
まさか実験で使う日が来ようとは。 1903年にライト兄弟が人類初の動力飛行に成功して実に100余年。しかしながら
その400年も前から人類が空を飛ぶことを夢見ていたのはこのヘリコプターを見れば明らかで、このヘリコプターは言わば
その象徴なのであります。今回飛ばすのはただのヘリコプターではなく、かつて人類が見ていた夢。それが500年の時を経て
実現するに至ろうとしているわけです。ファンタスティック!

…とまあそれっぽい前置きを長々と書いてはみましたが、こんなの見るからに飛ぶわけねえじゃん。
実は学研より出版されている 『大人の科学 Vol.12』の付録がダヴィンチのヘリコプター2基で、そのうちの片方が
ダヴィンチのスケッチを元に再現した模型、もう片方が学研編集部が総力を挙げてそれを飛ばせるように改良したもので、
今回の実験で飛ばすのは後者の物なのであります。(やはり前者の物はどうやっても飛ばないらしい)
なお、今回の実験に至るまでのやりとりは以下のようなテンションで行われました。

S「レオナルド・ダ・ヴィンチのヘリコプターってあるじゃん?」
A「ああ、あるねえ」
S「学研の『大人の科学』のVol12の付録に付いてるんだって」
A「ほー」
S「2つ付いてて、片方はオリジナルのままでもう片方は学研パワーで飛ばせるように改良してあるんだって!」
A「マジで!?」
S「明日紀伊国屋行って買ってこようかと思って」
A「俺も欲しいなーそれ」
S「リアル実験やろうぜー!」
A「俺も混ぜろ!」
S「飛ばそうぜえええ」
A「どこで飛ばす?ねえどこで飛ばす!?」

いつも大体こんな調子。中高生のノリで。



某月某日、Shoさん宅にて大人の科学Vol.12とご対面。
付録は組み立て式で、部品は丁寧に箱に入れられていた。



箱の大きさは30cmほど。左中央にタービンのようなものが見えるが
あれで飛ぶのだろうか。写真で見た限りは直径10cmはあるように見えたけど
これはかなり小さい。と思ったらあれにブレード(翼)を貼り付けるのだそうだ。
説明書に従い組み立て開始。



まずはダ・ヴィンチのスケッチを元に再現されたものから。素材は主にプラスチック。
中心の軸もいわばストローで、中空となっている。強度に不安を覚えるがやはり軽くないと
上手く飛ばないのだろう。動力は輪ゴム。ストローの中に3本束にしたものが入っている。



1つ目完成。本体が乗っている土台は発射台。手前のハンドルでゴムを巻き、トリガーを
引いて発射させる仕組み。続いて学研パワーで飛行可能なように改良されたものを組み立てる。



分担作業で楽々完成。8枚のブレードを持ったプロペラが上下に2つ付いていて、ここまで来ると
本当にヘリコプターと言う感じだ。2つ並べてみると相当に見栄えが良い。大きさは直径12cm、
高さ15cm程度。オブジェとしても最適だ。(もっとも右側のものは飛ばないのでオブジェ位にしか
利用できないだろう)
ともあれ完成。早速飛ばしてみることにした。



本体を発射台に固定し、ゴムを巻くShoさん。発射台から横に飛び出ているトリガーを下に押すと
本体の頭部を押さえているバーが外れ、真上に飛んでいくらしい。




飛んだー!!(画像はイメージです)
飛んだ瞬間の動画はこちら。wmv形式 184KB
なおこの動画はShoさんに撮影していただきました。(自分の持って行ったデジカメは古くて
室内で撮影すると真っ暗になってしまい、後で確認したら何が何だかよく分かりませんでした)
いやー飛びましたよ。さすが学研パワー。ちなみにオリジナルモデルを飛ばそうとすると
こうなります。wmv形式 196KB
後ろで音楽がなってますがShoさんが気を利かせてザナドゥのトレグラの曲を流してくれました。
SS版や88版が今回の実験に雰囲気が合ってて良かったのですが、よりによって2本ともMSX版。
MSX版はトレグラ専用曲が無いのでちょっと残念。

結果的にはオリジナルモデルは飛びませんでしたが、ザナドゥのトレーニンググラウンドでは
憎いほどに優雅に飛び回るダ・ヴィンチのヘリコプター(エアスクリューと言うらしい)。
きっとあれは魔法の力で飛んでいるんでしょう。コミック版に登場する乗り物「フローバ」も
魔力を動力源に動いているらしいですし。
本編で見られる数少ない第一王朝期の機械文明の名残。魔法が発達してもなおこう言う乗り物が
残っているのが素晴らしいですね。

オマケ。



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